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インプラントを長持ちさせるために

2023.12.04

札幌市中央区にある歯医者【いとデンタルクリニック】です。

インプラント治療が終了し、噛む力をしっかり回復させたら、その状態を持続することが非常に重要です。インプラントを良い状態で保つためには、患者さん自身のセルフケアと、定期的なメンテナンスが欠かせません。

さらに、インプラントの長寿命を保つためには、「適切な嚙み合わせ」を確保することが不可欠です。ただし、年齢を重ねると、嚙み合わせには変化が生じることが一般的です。そこで、今回はインプラントの寿命を延ばすために必要な適切な嚙み合わせに焦点を当て、嚙み合わせの問題が引き起こす可能性について詳しく説明いたします。

嚙み合わせとインプラントの関係

嚙み合わせに関して、大切な要点は以下のとおりです。

嚙み合わせのバランス

インプラントを良い状態で使うためには、嚙み合わせのバランスが非常に重要です。適切な嚙み合わせを保つことで、快適な食事や口の周りの調和が実現します。

口周りのバランス(あご、唇、頬、舌の状態)

インプラント治療では、口周りのバランスも考慮されます。あご、唇、頬、舌などの要素が調和していることが、インプラントの正常な機能に寄与します。

ただし、嚙み合わせのバランスが崩れることがあるため、注意が必要です。歯を放置したり、片方の側で食事をするなどの習慣は、嚙み合わせのバランスを崩す原因となり、食事の困難やあごや全身への影響を引き起こす可能性があります。

インプラントは理想的な角度や位置に埋め込まれますが、口の中は年齢とともに変化し、嚙み合わせも変わってきます。インプラントが強く当たると、その部分に負担がかかり、長期的なダメージが生じる可能性があります。通常の歯と異なり、インプラントには衝撃を吸収する「歯根膜」がないため、ダイレクトな衝撃がインプラントに伝わりやすいです。

したがって、インプラントを長寿命で健康に保つためには、嚙み合わせの定期的な確認と調整が重要です。定期的なメンテナンスを受け、インプラントの状態と嚙み合わせを適切に管理しましょう。

バランスの整ったかみ合わせとは?

前後の嚙み合わせが適切ですと、上の歯がわずかに前に出ています。しかし、下の歯が前に出ている「受け口」や上の前歯が前に出ている「出っ歯」など、嚙み合わせが不適切な場合、矯正治療を検討することがおすすめです。
また、上下左右の嚙み合わせが正常であるかも確認しましょう。これらの要素が適切に整っているかどうかは、全体的な嚙み合わせの健康に影響を及ぼす可能性があります。左右のかみ合わせがずれていないかも確認する重要です。
さらに、かみ合わせの深さも検討対象です。噛んだ際に上下の歯が約2ミリ程度噛み合っている場合、嚙み合わせは適切であるとされます。しかし、2ミリ以上かみ合っている場合や、隙間ができている場合は、かみ合わせの問題が存在し、治療を検討する必要があります。

かみ合わせが悪いと起きること

歯を失ったまま放置すると、左右の歯が傾いてしまい、歯並びが次第に悪化してしまいます。悪くなる歯並びは見た目の美しさだけでなく、口内の健康にも影響を及ぼします。さらに、嚙み合わせのバランスが崩れることにより、頭痛や肩こりなどの問題が生じる可能性があります。頭痛や肩こりが悪化していると感じる方は、嚙み合わせが不適切である可能性が考えられます。
また、嚙み合わせの不調は顎関節症のリスクを高めることもあります。顎関節症は複数の要因が影響し、口を開けにくかったり、痛みや音が出たりする状態です。嚙み合わせが悪化すると、あごに痛みが生じたり、あごの位置がずれたりして、顎関節症が発症しやすくなる可能性があります。
さらに、嚙み合わせの不調は虫歯やインプラント周囲炎のリスクを増加させることも考えられます。インプラント周囲炎の主要な原因は口内の細菌であり、嚙み合わせが悪くなると歯ブラシが届きにくくなり、汚れが残りやすくなります。また、唾液の機能も低下し、虫歯やインプラント周囲炎の発症リスクが高まります。
最後に、嚙み合わせが不適切な場合、咀嚼時に痛みが生じることがあります。食事中に痛みを感じる場合は、嚙み合わせの調整が必要かもしれません。早めに専門医の診察を受けて適切な治療を検討しましょう。

かみ合わせのバランスを整えるには?

インプラント治療後は、定期的なメインテナンスが重要です。これにより、インプラントに問題がないか、嚙み合わせに変化がないかを確認できます。嚙み合わせは時間とともにわずかに変化することがあるため、定期的なメンテナンスによって嚙み合わせのバランスを調整し、維持することが大切です。
また、爪を噛む習慣や頬杖をつく癖がある場合、これらの癖が歯に過度な圧力をかけて嚙み合わせを悪化させる原因となります。同様に、舌で歯を押す習慣や口を開けたままにする習慣も、口周りの筋肉を弱め、嚙み合わせに影響を与えることがあります。これらの癖がある場合は、早めに改善するよう心がけましょう。
また、歯ぎしりの癖がある場合、寝ている間に無意識に行われることがあります。自己コントロールが難しいため、歯医者で専用のマウスピースを作成し、対策することがおすすめです。マウスピースを使用することで歯を保護し、嚙み合わせのバランスを維持しやすくなります。

まとめ

「嚙み合わせ」は口周りだけでなく、全身に影響を及ぼす非常に重要な要素です。特にインプラントは、天然の歯と比較して衝撃を直接受ける傾向があるため、正しい嚙み合わせを維持することが長期の持続において鍵となります。日常生活の中で、嚙み合わせは少しずつ変化することがあるため、定期的なメンテナンスを受けて嚙み合わせを確認することは非常に重要です。

適切な嚙み合わせを維持することは、口内のバランスを整えるだけでなく、全身へのポジティブな影響をもたらす要因です。そのため、優れた嚙み合わせを保つことで、全身の健康とインプラントの持続性を向上させることができます。良好な嚙み合わせを維持するために、定期的なケアとチェックを怠らないようにしましょう。

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