歯を失ってしまった場合は、インプラントを入れたらいいの？
2023.01.20
近年になって、インプラントという治療法も一般的になってきました。広告などでも多くの方が見聞きをしたことがあるのではないでしょうか。インプラントというのは、歯を失ってしまったときに人工の歯根を入れる治療法です。
今回は、歯を失ってしまった時にどのような治療法があるのか、またインプラントとはどのような治療法なのか詳しく解説していきます。札幌市中央区でインプラント治療をお考えの方は、いとデンタルクリニックまでお気軽にご相談ください。
１．歯を失ってしまった時にはどのような治療法があるのか
虫歯や歯周病・破折などで歯を失ってしまったときには、多くの場合、無くなってしまった歯を補う治療をする必要があります。歯が無いままにしておくと、周囲の歯とのバランスが崩れることや、噛み合わせに悪影響が出てしまうことがあります。歯を失ってしまった場合にできる治療は、大きく分けて「インプラント」「入れ歯」「ブリッジ」の３種類があります。
・インプラント
顎の骨に人工の歯根（チタンでできたボルト）を埋め込む方法です。インプラントを埋入できるだけの顎骨がしっかりある事が前提となります。骨の量が足りない場合には、骨の部分を補って増やす治療を行う場合があります。
・入れ歯
歯列の一部分を補う「部分入れ歯」と、歯列全体を補う「総入れ歯」があります。取り外し式になっており、部分入れ歯は、残っている歯にバネを引っ掛けて固定します。総入れ歯の場合は、固定できる歯が無いので粘膜に密着させて維持します。
・ブリッジ
失ってしまった歯の両隣りの歯を土台として、橋渡しのような形で被せ物を入れて、失った歯の部分をダミーの歯で補う方法です。２本の歯で３本分の被せ物になります。土台にできる歯があるのか、また土台にできる歯が使える状態かが重要です。土台が無ければブリッジにすることはできません。
数本の歯を失ってしまった場合、長いタイプのブリッジを入れることもできますが、保険のきまりで土台の位置によっては行えない場合があります。また物理的には可能でも、土台となる歯の負担が大きくなりすぎるなどにより、歯科医師がおすすめしないこともあります。
これらいずれかの方法で、失った歯の部分を補っていきます。基本的に何らかしらの形で歯を補う必要がありますが、失った歯の位置によっては、抜けたままにしておくこともあります。
２．インプラントとはどのような治療法か
「インプラント」とは、体内に埋め込む医療器具のことを指します。歯を失ってしまった場合に入れるのは「歯科インプラント」です。顎の骨に直接、生体親和性の高いチタンなどでできた金属の人工歯根を埋め込みます。歯を失っても自分の歯のように使用することができる治療法ですが、メリット・デメリットの両方があります。
＜インプラントのメリット＞
・健康な歯を削る必要がない
ブリッジの場合には、両隣の歯が健康な歯である場合でも削らなくてはいけません。インプラントは、歯が無い部分にのみ施術するので、残っている健康な歯に影響がありません。
・煩わしさがない
取り外し式の入れ歯の場合には、粘膜の上に入れ歯の床（しょう）といわれる、土台がのります。そのため異物を入れている感覚があることや、うまく咀嚼ができないことがあります。インプラントの場合には、歯根の部分から埋め込んでいるので、そういった煩わしさがありません。
・見た目が良い
見た目は、ほとんど天然の歯と変わりません。例えばブリッジの場合、保険適用で治療をすると部位によっては銀色の金属になります。また、入れ歯の場合は、入れ歯を固定するための金属のバネが見えてしまい目立つことがあります。
＜インプラントのデメリット＞
・費用が高額
保険の適用とならないため、高額になります。支払い方法を分割などにすることも可能ですが、保険の入れ歯やブリッジと比較すると高額です。状況によって金額には幅がありますが１本あたり３０万円程度〜となります。
※先天的に歯が無い場合など、一部保険適用になることもあります
・外科手術になる
顎の骨に直接インプラントを埋め込む手術が必要になりますので、身体の負担が大きくなります。全身疾患等で手術が受けられない場合もあります。
・治療期間が長くなる
治療した部位が完全に安定するのには、４ヶ月〜６ヶ月程度かかります。入れ歯やブリッジと比べるとかなり長くなります。
・メンテナンスが必要
人工の歯だからといって永久的に使えるわけではありません。天然の歯に比べて抵抗力が弱いため、きちんとケアをしないと「インプラント周囲炎」になることがあります。場合によってはインプラントが脱落してしまう危険もあります。術後は定期的に通院しメンテナンスを受ける必要があります。
３．まとめ
歯を失ってしまったときは、「インプラント」のほか、「入れ歯」や「ブリッジ」を入れる治療法があります。入れ歯やブリッジは保険が適用される治療法です。
インプラントは、入れ歯やブリッジにはないメリットがありますが、自費治療になるので費用が高額になるなどのデメリットもあります。
歯を失わず、健康な歯を維持できることが一番ですが、万が一歯を失ってしまった場合には、メリット・デメリットを踏まえて、治療法を選択していきましょう。
札幌市中央区でインプラント治療をお考えの方は、いとデンタルクリニックまでお気軽にご相談ください。
