歯周病があるとインビザラインはできない?治療の順番とリスクを歯科医師が解説
「インビザラインに興味があるけど、歯周病と言われたことがある…矯正はできないのかな」と不安に感じている方は少なくありません。
結論からお伝えすると、歯周病があっても、適切な順番で治療を進めることで、インビザラインに取り組める場合があります。ただし、歯周病の状態によって対応が異なるため、まずは正確な診査・診断を受けることが大切です。
歯周病を放置したまま矯正を始めてしまうと、歯を支える骨がさらに失われるリスクが高まります。逆に、歯周病をしっかりコントロールしてから矯正を開始することで、歯と歯ぐきへの負担を抑えながら歯並びを整えることが期待できます。この記事ではその具体的な流れと注意点を丁寧に解説します。
- ✅ 歯周病がある人がインビザラインを始める前に知るべきこと
- ✅ 歯周病とインビザラインの治療の正しい順番
- ✅ 矯正中に歯周病を悪化させないための具体的なポイント
- ▸ 歯周病があるとインビザラインができないの?よくある不安と誤解
- ◦ 「歯周病だから矯正は無理」は必ずしも正しくない
- ◦ 歯周病を放置したまま矯正するとどうなる?
- ◦ 歯周病が心配な方に多い「3つの声」
- ▸ 歯周病の仕組みと、インビザラインへの影響を正しく知ろう
- ◦ 歯周病とは何か?進行の段階を理解する
- ◦ 歯周病と矯正に関する「よくある誤解」を正す
- ▸ 歯周病がある場合のインビザライン治療の正しい順番
- ◦ STEP1:まず歯周病の精密検査を受ける
- ◦ STEP2:歯周病治療でまず炎症をコントロールする
- ◦ STEP3:インビザライン開始〜矯正中も定期的な歯周管理を続ける
- ▸ インビザラインと歯周病を両立させるための注意点とセルフケア
- ◦ 矯正中の歯周病悪化を防ぐ毎日のケア習慣
- ◦ インビザラインと歯周病治療のメリットとデメリット
- ◦ インビザラインの費用の目安(参考)
- ▸ いとデンタルクリニックの歯周病・インビザライン治療へのこだわり
- ▸ 歯周病とインビザラインに関するよくある質問(FAQ)
- ◦ 📝 この記事のまとめ
- ◦ 歯周病のことも矯正のことも、まずはお気軽にご相談ください
歯周病があるとインビザラインができないの?よくある不安と誤解
「歯周病だから矯正は無理」は必ずしも正しくない
歯周病と診断されたことがある方の多くが「矯正はもう諦めるしかない」と思い込んでしまいます。しかし、これはよくある誤解のひとつです。歯周病の進行度や状態によっては、適切な治療ステップを踏むことでインビザラインによるマウスピース矯正を検討できるケースがあります。
重要なのは「歯周病があるかどうか」ではなく、「歯周病がコントロールされているかどうか」という点です。活動期の歯周病(炎症が進行している状態)のまま矯正を開始することは、歯や骨へのリスクが高まるため適切ではありません。まずは歯科医師による正確な診査を受けることが、すべての出発点になります。
歯周病を放置したまま矯正するとどうなる?
歯周病は、歯を支えている歯槽骨(しそうこつ)や歯ぐきが少しずつ溶けていく病気です。この状態で歯に矯正力をかけると、歯槽骨がさらに失われるリスクが高まり、歯がグラグラしやすくなったり、最悪の場合は歯を失う可能性も考えられます。
また、矯正装置のまわりは汚れが溜まりやすく、歯周病菌が増えやすい環境になります。インビザラインはマウスピースを取り外して食事・歯磨きができるため、ブラケット矯正(ワイヤー矯正)よりも口腔衛生を保ちやすいという特徴がありますが、それでも歯周病が活動期にある状態での矯正開始には慎重な判断が必要です。
歯周病が心配な方に多い「3つの声」
実際にご相談をいただく中で、次のようなお悩みをよく耳にします。
- 「歯ぐきが腫れていることがあるけど、矯正を始めても大丈夫?」
- 「以前、歯周病治療を受けたけどその後どうすればいいかわからない」
- 「骨が少し溶けていると言われた。もう矯正はできない?」
こうした疑問に答えるために、次のセクションから歯周病とインビザラインの関係を、仕組みから丁寧に解説していきます。

歯周病の仕組みと、インビザラインへの影響を正しく知ろう
歯周病とは何か?進行の段階を理解する
歯周病は「歯を支える組織(歯ぐき・歯槽骨・歯根膜)が炎症によって破壊されていく病気」です。初期段階では歯ぐきの腫れや出血(歯肉炎)から始まり、進行すると歯槽骨が溶けて歯周ポケット(歯と歯ぐきの間の溝)が深くなります。
歯周病の進行度は一般的に以下のように分類されます(個人差があります)。
①歯肉炎(軽度):歯ぐきの腫れ・出血。適切なケアで改善しやすい段階。②軽度歯周炎:歯周ポケットが3〜4mm程度。骨の吸収が始まっている。③中等度歯周炎:歯周ポケットが4〜6mm。骨の吸収が進み、歯がわずかに揺れることも。④重度歯周炎:歯周ポケット6mm以上。歯槽骨の大幅な喪失・歯の動揺が顕著。
矯正治療は、歯に一定の力をかけることで歯槽骨を少しずつ吸収・再生させながら歯を移動させます。健康な歯周組織では骨の吸収と再生がバランスよく起こりますが、歯周病によって骨量が減っている場合は、このバランスが崩れやすく歯の安定性が損なわれるリスクがあります。
インビザラインは食事・歯磨き時にマウスピースを取り外せるため、ブラッシングやフロスがしやすく、口腔内を清潔に保ちやすいという特徴があります。歯周病管理の観点からも、衛生面でのメリットは小さくありません。ただし、マウスピースを装着している間の口の乾燥や唾液の分布が偏ることには注意が必要です。
歯周病と矯正に関する「よくある誤解」を正す
「歯が少し動いているから矯正は絶対無理」という思い込みを持つ方が多いですが、歯周病治療によって炎症がコントロールされ、歯の動揺が落ち着いている状態であれば、矯正の可否をあらためて検討できる場合があります。一方で、「インビザラインなら歯周病でも大丈夫」という過信も禁物です。正確な診査なしに矯正を開始することは適切ではありません。大切なのは、歯周病の専門的な評価と矯正計画を組み合わせた総合的なアプローチです。
歯周病がある場合のインビザライン治療の正しい順番
STEP1:まず歯周病の精密検査を受ける
インビザラインを検討する前に、歯周病の状態を正確に把握することが出発点です。歯周ポケットの深さ・歯槽骨の状態・炎症の程度などを、歯科用CTやレントゲンを用いて確認します。この検査結果をもとに、矯正を開始できる状態かどうか、また先に何らかの治療が必要かどうかが判断されます。
STEP2:歯周病治療でまず炎症をコントロールする
歯周病が活動期にある場合は、スケーリング(歯石除去)やルートプレーニング(歯根の清掃)などの歯周基本治療を先に行います。炎症が落ち着き、歯周病がコントロールされた状態になってから、インビザラインを開始するかどうかを再評価します。歯周病治療にかかる期間は症状の程度によって異なり、数週間から数ヶ月かかることがあります(個人差があります)。
STEP3:インビザライン開始〜矯正中も定期的な歯周管理を続ける
インビザラインを開始した後も、歯周病の管理は継続が必要です。矯正中は歯が動くことで一時的に歯周ポケットの状態が変化することがあるため、定期的なメンテナンスと歯周チェックを組み合わせながら治療を進めます。歯周病のコントロールが崩れた場合は、矯正の進行を一時中断して歯周治療を優先することもあります。
⚠ 注意:このような状態では矯正開始前に必ず歯周治療を
- 歯周ポケットが深く、歯ぐきから膿が出ている
- 歯が明らかにグラグラしている(重度の歯の動揺がある)
- 歯ぐきの腫れや出血が頻繁にある
- 骨の吸収が広範囲に及んでいると診断されている
上記に当てはまる場合は、まず歯周病の専門的な治療を優先してください。
インビザラインと歯周病を両立させるための注意点とセルフケア
矯正中の歯周病悪化を防ぐ毎日のケア習慣
インビザライン矯正中は、マウスピースを1日20〜22時間程度装着します。この間、口腔内の環境を清潔に保つことが歯周病の悪化予防に直結します。以下のポイントを習慣にすることが大切です。
- 食後は必ず歯磨きをしてからマウスピースを装着する:食べかすや汚れを残したままマウスピースをつけると、菌が増えやすくなります。
- マウスピース自体も毎日洗浄する:専用の洗浄剤や柔らかいブラシで内側をやさしく洗いましょう。
- フロスや歯間ブラシを積極的に使う:歯周病は歯と歯の間から悪化することが多いため、歯ブラシだけでは不十分なことがあります。
- 定期的に歯科でのプロフェッショナルクリーニングを受ける:自分では取り除けない汚れをプロの手で除去し、歯周ポケットの状態を定期確認します。
インビザラインと歯周病治療のメリットとデメリット
歯周病がある方がインビザラインを検討するにあたって、メリットとデメリットを整理しておくことは重要です。
✅ メリット
- マウスピースが取り外せるため歯磨きがしやすい
- 歯並びを整えることで清掃性が高まり、長期的な歯周病予防につながることが期待できる
- 透明で目立ちにくく、見た目への影響が少ない
- ワイヤー矯正と比べて歯ぐきへの直接的な物理刺激が少ない傾向がある
⚠ 注意点・デメリット
- 歯周病が活動期のうちは矯正開始できない場合がある
- 骨の吸収が進んでいると治療計画に制限が生じることも
- 矯正中も継続的な歯周管理が必要で通院回数が増える場合がある
- 自己管理(装着時間・歯磨き)が不十分だと歯周病が悪化するリスクがある
インビザラインの費用の目安(参考)
当院でのインビザラインの料金は以下の通りです(税込・症例により異なります)。歯周病の状態によっては、矯正前の歯周治療費用が別途かかる場合があります。
| 治療の種類 | 料金目安(税込) |
|---|---|
| マウスピース矯正(インビザライン) | 350,000円〜(症例により異なる) |
| インビザライン 部分矯正 | 約300,000〜400,000円(目安) |
| インビザライン 全体矯正 | 約700,000〜1,000,000円(目安) |
| 保険診療(歯周病・虫歯・根管治療等) | 健康保険適用(3割負担) |
詳しい費用や治療の流れについては、カウンセリング時に丁寧にご説明しますので、まずはお気軽にご相談ください。

いとデンタルクリニックの歯周病・インビザライン治療へのこだわり
北海道札幌市中央区の西28丁目駅より徒歩3分にある当院では、歯周病治療から矯正まで、一貫してサポートできる診療体制を整えています。
- 🔬
マイクロスコープ・歯科用CTによる精密診査
歯周ポケットや骨の状態を詳細に把握し、より精度の高い診断と治療計画の立案に役立てています。 - 📱
口腔内スキャナー(iTero)でインビザラインに対応
デジタルスキャナーで口腔内を精密に記録し、インビザラインの治療計画をより精確に作成します。 - 🏠
完全個室・平日20時まで診療(水・木)
プライバシーを重視した個室診療で、仕事帰りの方も通いやすい診療時間を設けています。 - 🦷
歯周病から予防・矯正まで総合的にサポート
歯周病治療・予防歯科・インビザライン矯正を同一の院内で連携して進めることができます。
歯周病とインビザラインに関するよくある質問(FAQ)
📝 この記事のまとめ
- ✅ 歯周病があっても、適切な治療ステップを踏むことでインビザラインを検討できる場合があります
- ✅ 炎症が活動期にある場合は、まず歯周病治療を優先してから矯正の可否を再評価します
- ✅ インビザラインはマウスピースを取り外して歯磨きできるため、口腔衛生を保ちやすい特徴があります
- ✅ 矯正中も定期的な歯周管理を継続することが、治療を安全に進めるうえで大切です
- ✅ 「歯周病だから矯正は無理」と諦める前に、まずは歯科医師への相談が第一歩です
矯正と口腔健康に関するコラム



011-699-5775
WEB予約
「歯周病があるから矯正はできない」と、最初から諦めてご相談に来られない方がとても多いです。でも、適切な順番で治療を進めることで、矯正を前向きに検討できるケースは少なくありません。生涯自分の歯で食べ続けるために、歯周病の管理と歯並びの改善を組み合わせてお口全体の健康を守るお手伝いをしたいと考えています。まずはお気軽にご相談にいらしてください。北海道に生まれ、地域の皆さまの笑顔に寄り添う歯科医師でありたいと思っています。