マウスピース矯正中に口内炎ができる原因とは?刺激を減らすケアと受診目安
「矯正を始めたら口内炎が痛くて、食事も会話もつらい…」
そんな声を、診察室でよく耳にします。
歯並びをきれいにしたいという前向きな気持ちで矯正を決断したのに、口内炎の痛みで心が折れそうになる方は少なくありません。でも、正しい知識と対策を持っていれば、矯正中の口内炎は十分にコントロールできます。
特にマウスピース矯正(インビザライン)は、ワイヤー矯正と比べて口内炎ができにくい矯正方法として知られています。今回は、矯正中の口内炎の原因から予防法・対処法まで、詳しく解説します。
矯正中に口内炎ができやすい理由とは
矯正治療中は、お口の中に装置が常に存在します。
この「異物が常にある」という状態が、口腔内の粘膜に刺激を与え、口内炎を引き起こしやすい環境を作り出します。ワイヤー矯正・マウスピース矯正のどちらでも、通常の生活より口内炎が発生しやすくなる点は共通しています。
矯正中にできる口内炎の主な種類
矯正中に起こりやすい口内炎には、いくつかの種類があります。
- カタル性口内炎…矯正器具が粘膜に当たって傷ができ、炎症を起こすタイプ。粘膜が赤く腫れ、熱を持つことがあります。
- アフタ性口内炎…免疫力の低下やビタミン不足が原因。白くて丸い潰瘍ができ、通常10日前後で自然治癒します。
- カンジダ性口内炎…口内が不衛生な状態になると、カンジダ菌が増殖して発生します。
- アレルギー性口内炎…金属アレルギーが原因で起こります。インビザラインは金属を使用しないため、このリスクがありません。
種類によって対処法が異なるため、症状をよく観察することが大切です。

マウスピース矯正はなぜ口内炎ができにくいのか
インビザラインが選ばれる理由のひとつが、口内炎のリスクの低さです。
ワイヤー矯正では、ブラケットやワイヤーといった凹凸のある装置が常に粘膜に接触します。特に食事中や会話の際に傷がつきやすく、唇の裏側や頬に口内炎ができやすい状況が続きます。
一方、インビザラインのマウスピース(アライナー)は、薄くなめらかなプラスチック素材で作られています。表面に凹凸がなく、歯茎のラインに合わせて設計されているため、粘膜を傷つけにくい構造です。
インビザラインが口内炎を起こしにくい3つの理由
- 器具の表面が滑らか…1枚のシートで作られたアライナーは、角のない滑らかな仕上がりで、粘膜への刺激が少ないです。
- 取り外して洗浄できる…食事のたびに外せるため、食べ物のカスが器具に残りにくく、口腔内を清潔に保ちやすいです。
- 金属を使用しない…金属アレルギーの方でも安心して使用できます。
ただし、マウスピース矯正でも口内炎がまったくできないわけではありません。原因を知り、適切に対処することが重要です。
マウスピース矯正中に口内炎ができる5つの原因
では、なぜマウスピース矯正中に口内炎ができてしまうのでしょうか。
主な原因は5つあります。それぞれを理解しておくことで、予防策が立てやすくなります。

1. マウスピースの縁による刺激
最も多い原因がこれです。
アライナーの縁が鋭利だったり、研磨が不十分だったりすると、唇の内側や頬、舌の粘膜に繰り返し当たって口内炎を引き起こします。新しいマウスピースに交換した直後に起こりやすい傾向があります。
2. 不衛生なマウスピースの装着
マウスピースを清潔に保てていないと、細菌やカビが繁殖しやすくなります。
毎日の歯磨きが不十分だったり、マウスピースのケアを怠ったりすると、口内炎だけでなく虫歯や歯周病のリスクも高まります。
3. 口内の乾燥
マウスピースを装着していると、唾液の流れが部分的に阻害されることがあります。
乾燥した状態が続くと粘膜が脆くなり、細かな傷ができやすくなります。水分補給を意識することが大切です。
4. ストレスと免疫力の低下
矯正治療そのものがストレスになる場合があります。
睡眠不足や栄養の偏り、日常のストレスが重なると免疫力が低下し、口内炎が発生しやすくなります。生活習慣の見直しも口内炎予防の重要な要素です。
5. 食後のケア不足
食事の際はマウスピースを外しますが、食べ物のカスが歯間に残ったままマウスピースを装着すると、細菌が繁殖して口内炎のリスクが高まります。食後の歯磨きとフロスの使用が欠かせません。
口内炎ができてしまったときの対処法
口内炎ができてしまったら、焦らず適切に対処しましょう。
以前、矯正を始めたばかりの患者さんが「口内炎が痛くてマウスピースを外したまま数日過ごしてしまった」とおっしゃっていました。気持ちはよくわかりますが、装着時間を守らないと治療計画に影響が出てしまいます。痛みをうまくコントロールしながら、治療を続けることが大切です。

対処法① まず歯科医院を受診する
口内炎の原因がマウスピースの縁にある場合、歯科医院でアライナーを研磨・調整してもらうことが根本的な解決策です。
口内炎は1〜2週間で自然に治ることが多いですが、繰り返す場合や長引く場合は必ず受診してください。
対処法② 口内炎用の薬を使用する
市販の口内炎用の薬には、以下の種類があります。
- 軟膏タイプ…清潔な綿棒で塗布します。一般的な口内炎に使いやすいタイプです。
- パッチ(貼るタイプ)…口内炎に貼ることで、食事や歯磨き時の刺激を軽減できます。装着したまま食事や就寝も可能です。
- スプレータイプ…触れると痛い場合に便利です。
歯科医院で処方してもらうのが基本ですが、すぐに受診できない場合は市販薬を活用しましょう。
対処法③ 口内炎を刺激しない
口内炎に触れると炎症がひどくなり、治癒が遅れます。
手や舌で触らないのはもちろん、食事の際も口内炎ができていない側で噛むなど工夫しましょう。
対処法④ 刺激物を避ける
口内炎がある間は、以下のものを避けることをおすすめします。
- 辛いもの(わさび・カレーなど)
- 酸っぱいもの(酢・レモンなど)
- 熱いもの
- アルコール類・炭酸飲料
- 糖質の多いもの
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口内炎を予防するための日常ケアのコツ
予防は治療に勝ります。
矯正中の口内炎を防ぐために、日常生活で取り入れられる具体的なケアをご紹介します。
口腔内のケアを徹底する
食後は必ず歯を磨き、フロスで歯間の汚れを取り除きましょう。
マウスピース自体も毎日洗浄することが重要です。専用の洗浄剤を使うか、ぬるま湯と歯ブラシで丁寧に洗います。熱湯は変形の原因になるため避けてください。
バランスのよい食事を心がける
ビタミンB2・B6が不足すると、アフタ性口内炎が起きやすくなります。
緑黄色野菜・魚・卵・乳製品などを積極的に取り入れ、栄養バランスを整えましょう。矯正中は食べにくいものもありますが、栄養不足にならないよう工夫が大切です。
十分な睡眠とストレス管理
睡眠不足やストレスは免疫力を下げ、口内炎の大きな原因になります。
矯正治療は長期にわたるため、日常のストレスをうまく発散させながら、規則正しい生活を維持することが口内炎予防の基本です。
水分をこまめに補給する
口内の乾燥を防ぐために、こまめな水分補給を心がけましょう。
マウスピース装着中は水(常温・冷水)であれば飲んでも問題ありません。ただし、糖分を含む飲み物や着色しやすい飲み物はマウスピースを外してから飲むようにしてください。
「口内炎ができにくい環境を整えることが、矯正治療を最後まで続けるための最大の秘訣です。」

インビザライン矯正中の装着時間と口内炎の関係
インビザライン矯正では、1日20〜22時間の装着が治療の前提です。
「口内炎が痛いからマウスピースを外したい」という気持ちはよくわかります。しかし、装着時間が短くなると歯が後戻りし、マウスピースが合わなくなることがあります。最悪の場合、治療計画の修正が必要になり、追加のマウスピース作製が生じることも。
口内炎の痛みは薬でコントロールしながら、装着時間を守ることが治療成功の鍵です。
どうしても痛みがひどい場合は、自己判断でマウスピースを外し続けるのではなく、早めに歯科医院にご相談ください。
当院では、口内炎が発生した際も迅速に対応できるよう、丁寧なカウンセリング体制を整えています。お気軽にご連絡ください。
いとデンタルクリニックのインビザライン矯正サポート
札幌市中央区のいとデンタルクリニックでは、痛みに配慮した矯正治療を提供しています。
インビザライン矯正では、口腔内スキャナー「iTero」を使用して精密な3Dモデルを作成します。粘土状の印象材を使わないため、不快感なく歯型を採取できます。これにより、フィット感の高いマウスピースを作製し、縁による粘膜への刺激を最小限に抑えることができます。
また、当院では以下のような設備・体制で患者さんをサポートしています。
- 個室のカウンセリングルーム…口内炎の悩みも含め、プライバシーを守りながら相談できます。
- 歯科用レーザー…低刺激で治療ができるレーザーを導入しており、口内炎の治療にも活用できます。
- クラスBの滅菌器…最も品質の高い滅菌処理で、院内の衛生管理を徹底しています。
- 平日20時まで・土曜19時まで診療…お仕事帰りでも通いやすい診療時間です。
- 30台分の駐車場完備…お車でのご来院も安心です。
「矯正中の口内炎が心配」「インビザラインに興味があるけど不安」という方は、まずお気軽にご相談ください。急を要する場合を除き、初診時にいきなり治療を始めることはありません。しっかりとお話を伺った上で、最適な治療計画をご提案します。

まとめ〜矯正中の口内炎は正しいケアで乗り越えられます
矯正中の口内炎は、決して珍しいことではありません。
しかし、原因を理解して適切に予防・対処すれば、痛みを最小限に抑えながら矯正治療を続けることができます。特にインビザライン矯正は、ワイヤー矯正に比べて口内炎のリスクが低く、口内炎ができやすい方にも向いている治療法です。
大切なのは、口内炎ができたときに自己判断で対処しようとせず、早めに歯科医院に相談することです。
いとデンタルクリニックでは、矯正中のあらゆる悩みに丁寧に寄り添います。
インビザラインに関するご質問・ご相談は、いつでもお気軽にどうぞ。
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著者情報
医療法人社団 糸 理事長
いとデンタルクリニック院長
齋藤 布至(Saito Nobuyuki)
プロフィール
| 出身 | 札幌市出身、釧路の中学へ進学 |
|---|
| 経歴 | 神奈川歯科大学 卒業 |
|---|---|
| 東京、神奈川の歯科医院にて研鑽を積む | |
| 西28丁目、エストラーダ円山にて、いとデンタルクリニック 開院 | |
| 医療法人社団糸 設立 |
| 所属 | 日本口腔インプラント学会 |
|---|---|
| 東京形成歯科研究会 | |
| 日本歯科医師会 | |
| 日本歯科訪問協会 | |
| 日本美容歯科医療協会 | |
| 日本アライナー矯正歯科研究会 |



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